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2月ケースシラー住宅価格指数、伸び鈍化

2月のS&Pケースシラー住宅価格指数が26日発表されました。重視される20都市圏指数は前年比5.4%上昇と、前月の5.7%から鈍化しました。S&Pのエコノミストは、住宅価格がインフレ率の倍のスピードで上昇しているものの、ペースが鈍化しているとコメントしました。都市別では、デンバー、シアトル、ポーランドん3都市の帯が最高でした。

米3月新築一戸建て、予想下回る

アメリカ商務省が25日発表した3月の新築一戸建て住宅販売は年率換算51万1000戸と、予想の52万戸を下回りました。前月比で1.5%減でした。中西部と南部は増加しましたが、西部が23.6%の急減となり、全体を押し下げました。西部では、供給不足から住宅価格が急速に上がっています。

Brexit情報 残留派やや優勢だが

最近の英国の政局は、6月23日のEU加盟継続に関する国民投票を中心に動いています。先週、国民投票の選挙運動が正式にスタートしましたが、最近の世論調査では離脱・残留派が拮抗するか、離脱派が優位になる結果が出始めて、従来の残留派優位という雰囲気が変化しつつあります。

一つには、3月に発生したベルギー・ブリュッセルのテロを受け、EUとの統合を進めることによる大陸からの移民流入急増・それに伴う治安悪化への懸念が英国民の中で高まったことがあります。また、パナマ文書対応や福祉等へ緊縮策を盛り込んだ予算など、現在のキャメロン政権の不人気の反映とも考えられます。

この様な潮目の変化を受けてか、従来は、英国が自分で決めることと比較的沈黙を守ってきたドイツやフランスの閣僚の発言が活発化してきます。

次のフランス大統領の有力候補の一人と言われるフランスのマクロン経済・産業・デジタル大臣はBBCのインタビューで、「中国との貿易交渉などオールEUとして対応しなければ不利になることはたくさんある。今回のキャメロン政権との改革案に不満があれば、EUに残留して改革を継続すべきだ。改革は何度でもできるが、EUを抜けるのは一回しかできない。後戻りはできない」と残留をはっきりと勧めています。

ドイツのショイブレ財務大臣は「EUを抜けたら英国のチームはサッカーの欧州選手権には出場できないのではないか?」と冗談を交えながら、「離脱派は、EUを抜けてもEU構成国との二国間条約で従来通りの貿易関係は継続できると考えているだろうが、彼らの希望通り対応するのは極めて困難」とEU首脳会議の席上述べたと伝えられました。

米国もオバマ大統領がEU残留を支持しています。離脱派の領袖でもあるロンドン市長のボリス・ジョンソン氏はBBCのインタビューで、「課税について主体的に決めることができなければ独立するしかないと言って独立した国の代表者の発言とは思われない」と反発しています。外交戦略上、極めて親密である英国がEUに残留することで、EU内での米国の影響力を維持したいというのが米国の意向との意見もあります。オバマ大統領は今週ロンドンを訪問する予定で、その際どの様な発言をするかが注目されています。

海外からはEU残留を勧める声が大きくなっていますが、これがEU残留にプラスに働くかは不透明。週末のBBCテレビでの政治討論会では、離脱派はこの様な動きを「国際干渉」と表現して、英国民の感情的な反発を狙っている様でした。

10年後、20年後の成果は分かりませんが、ブレグジット決定から離脱の形が整うまでの過渡期の混乱が経済活動に与える影響は甚大です。離脱後、今の規制・税制等の仕組みがどの様になるのかはっきりしないため、英国を拠点に欧州全体のビジネスを行っている国際企業・金融機関が現時点から具体的な対応策を策定、実施することができないからです。前向きの投資全てが休止することが予想されます。

エコノミストの間では、離脱が決まった場合、今後2年間は毎年経済成長率を0.5%押し下げる効果があるというのがコンセンサスになっています。4月18日に発表された英国政府の予測によりますと、中長期的には2030年の英国のGDPは残留している場合に比して6.2%から9.5%のマイナスになります。

国内政治的にも離脱と決まれば、政権交代が起こる一方で、スコットランド独立の動きが再燃するなど(英国離脱までに独立してスコットランドはEUに残留しようとする)、不安的な状態になると懸念されています。今後の動きから目が離せません。

 

パナマ文書はパンドラの箱か

パナマ文書(Panama Papers) とは、世界有数の企業・政治家・富裕層が租税回避地(Tax Haven)を利用していたことを示す機密文書のことです。パナマの法律事務所であるモサック・フォンセカから11.5百万点にも及ぶ膨大な内部記録が流出しました。南ドイツ新聞が入手、国際調査報道ジャーナリスト連盟(International Consortium of investigative journalist, 略称ICCJ)が内容を調査しました。4月3日にその結果を発表。200以上の国々の214,488名の法人・個人の金融取引を網羅しています。

文書は合法的な活動の記録が中心なので、文書自体は公表されていません。ただ、ICCJのウェブサイトでは記録に出ている個人名・法人名の国別での検索が可能です。「日本」で検索すると、多数の名前が住所とともにネット上閲覧ができました。

記録は各国の報道機関に提供され、各国で様々な波紋を呼びました。英国・欧州もその渦中から逃れることはできませんでした。

アイスランドのグンロイグソン首相が辞任に追い込まれました。リーマンショックで破綻して政府に公的資金注入で救済されたアイスランディック銀行など、大手銀行に対する投資を英領バージン諸島の投資会社経由で行ってきたことが明らかになりました。首相は当時の政府の責任者でした。公的資金で自らの投資回収を図ったとして、リーマンショック後の不況で苦しい生活を強いられたアイスランド国民が激怒しました。

英国では、キャメロン首相も父親(故人)の記録が流出しました。詳細な説明を回避しようとしたため、政治的に苦しい立場に追い込まれました。しかし、自らも投資を行っていたことを公に説明するとともに、個人の税務申告内容を公表することで、批判は今のところ鎮静化しています。野党の追及が及び腰という点が鎮静化の理由かもしれません。

EU残留派が主流派を占める第一野党の労働党が、EU加盟継続について国民投票を6月23日に控えてる状況で、同じ加盟継続を推進しているキャメロン政権を必要以上に追い詰めたくないという意向が働いているようです。また、あまり騒いで議員全員の資産公開義務化という議論に発展させたくないという、議員全員の暗黙の了解があるとかいう説もあります。

政治スキャンダルだけではなく、パナマ文書は様々な情報を提供しています。

ガーディアン紙は記録を詳細に分析し、ロンドン市中心部の多くのオフィスビルや超高級マンションがアラブ首長国連邦の構成国のある首長一族の所有となっていることを明らかにしました。また、シリアのアサド大統領やエジプトのムバラク元大統領の関係者など、通常であれば規制や制裁の対象で不動産投資が出来ない人が実質的に所有しているロンドン市内の物件リストを報道しました。今後新たな事実が浮かび上がる可能性があります。

英国では税務当局(HMRC)はパナマ文書に関する調査を行うことを明らかにしており、今後、脱税等の摘発が活発化するとみられています。また、富裕層向けビジネスを念頭に置いて従業員が脱税を幇助した場合、その雇用者も処罰する法改正を行う方針を英国政府が明らかにしています。富裕層向けビジネスを行っている金融機関・会計事務所・弁護士事務所のコンプライアンス体制強化が求められています。

ただ、ロンドンは古くから中東・アフリカなど発展途上国から多くの人的・資金的流入を受け入れて経済的に発展してきた歴史的背景があります。資金流入を非常に困難にする措置は取れず、これが英国政府の政策上のジレンマの一つとなっています。

 

 

 

 

 

 

 

米3月住宅着工件数8.8減

米商務省が19日発表した3月の住宅着工件数は年率換算で108万9000戸と、前月比で8.8%の減少でした。去年11月以来の低水準、予想を下回りました。

先行指数となる建設許可件数は前月比で7.7%減少しました。1年ぶりの低水準でした。

いずれも弱めの数字ですが、住宅マーケットの基調は依然として底堅いと指摘されています。

 

Brexit情報、投資家の最大懸念に浮上

Brexit 問題が、中国問題や米成長懸念を上回り、投資家の最大の懸念に急上昇したことが、BOAメリルリンチの調査で明らかになった。Brexitが英国経済の打撃になるという見方が定説化し、12日付けのIMFの報告書の警告がそれをダメ押しした。ラジオの討論会では、経済的な問題に加え、国家主権が侵害されているという離脱派の政治的な主張が議題になった。「名誉革命の時、王党派が議会派にそう言っていた。でもイギリスなくなっていない」という冗談で残留派にバッサリやられる結果になった。ただ、4月10日に実施された世論調査では、離脱派が45%と、離脱派(42%)を上回った。直近の7回の世論調査の平均は、残留派43%に対し離脱派が42%(FT紙調べ)ときっ抗している。パナマ文書をめぐる疑惑からキャメロン政権の人気が低下していることが影響している可能性がある。6月23日の投票日まで何か起こるかで、投票結果が変わりうる流動的な状況といえる。