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2017年10月 円相場見通し

2017年9月は、ドルの上昇が目立ちました。FRBが12月利上げを示唆し、米国債利回りが上昇、トランプ政権と共和党が法人税率の大幅引き下げを目玉にした税制改革のフレームワークを発表したことなどがドル相場を押し上げました。

ドルは、対円、対スイスフラン、対ユーロ、対オセアニア通貨など幅広く買われました。ただ、対ポンドでは月間ベースで下げました。

10月はどうか。ドル高が一服するとの見方が少なくありません。ハリケーン「ハービー」とハリケーン「イルマ」の影響が経済指標に反映される可能性があります。弱いデータが出そうだということです。税制改革は法案づくりが始まったばかり、12月まで見通しが不透明。株価が最高値水準で推移していますが、10月は歴史的に不安定な月です。

113円まで下落した円相場は、買い戻される可能性があるとの見方があります。北朝鮮が10月中旬に新たな動きをするとの警戒感、日本の衆院選の行方が不透明なことも円買い要因になると指摘されています。110円を割り、107円近くまで売られると予想する投資家もいます。目先は、2日の日銀短観、6日のアメリカの雇用統計が相場に影響しそうです。

ユーロは月間ベースで7カ月ぶりに対米ドルで下げました。しかし、チャートで目先の底を打った可能性があり、今後上昇基調に戻るとの見方が優勢です。

一方、ポンドについては、「上がりすぎた」との指摘があり、上げが一服、軟調に推移する可能性があります。来週2日に発表されるイギリスの製造業PMIが注目されています。

トランプ政権スキャンダル、厚生長官が辞任

トランプ政権のプライス厚生長官が29日、辞任しました。

プライス長官が出張に高額なプライベートジェットやチャーター便を利用していたことが問題になっていました。ポリティコなどによりますと、チャーター便などを出張した回数は5月以降で26回。100万ドル(約1億1200万円)の公的資金が使われました。

プライス長官は28日までに、自分の分だとして5万ドル(約560万円)を支払いましたが、批判はおさまりませんでした。トランプ大統領が強い不満を表明、辞任に至りました。事実上の更迭。

トランプ政権では、シュルキン退役軍人担当長官が、夫婦でヨーロッパ旅行した費用に税金を使っていたこともスキャンダルになっています。

ロシア疑惑や、ホワイトハウスの解任騒動、人種差別発言を含め、トランプ政権のスキャンダルが絶えません。

デボズ教育長官がプライベートジェットで出張していますが、費用はすべて個人負担していることがわかっています。デボス長官は、トランプ大統領同様にビリオネアです。

 

NYとフロリダへ対象流入も

ハリケーン「マリア」によるプエルトリコの被害が深刻です。インフラ、多くの建造物が大きなダメージを受け、多くの住人が避難生活を強いられています。空港が限定的に再開しましたが、救援物資がほとんど届かず、飲料水や食料が極端に不足しています。届いても、ガソリンがないため、救援所に届けられないとアメリカのメディアが伝えています。

カリブ海にあるプエルトリコはアメリカの領土。人口は約340万人。フロリダ州とニューヨーク州にプエルトリコの移民が集中していて、いずれ大量のプエルトリコ人が知人を頼りニューヨーク市やフロリダのオレンジカウンティに向かうのではないかとみられています。

 

北朝鮮問題、10月10日と18日に警戒

韓国の鄭国家安全保障室長が27日、10月10日の朝鮮労働党創建記念日や10月18日に開幕する中国共産党大会の前後に、北朝鮮が追加的な挑発をする可能性があるとの見方を示しました。文大統領との会談で述べたものです。

北朝鮮はアメリカに対する威嚇を繰り返しています。さらに、最近では北朝鮮との銀行取引を禁止、中国国内の北朝鮮の会社の閉鎖を命じた中国政府への批判も強めています。北朝鮮の6回目の水爆実験に世界が震撼しましたが、実施日の9月3日は、習近平国家主席が重視した国際会議の開幕日でした。

トランプ大統領が11月に中国を訪問予定です。米中首脳会議を控え、中国がアメリカに歩み寄る動きが目立ちます。トランプ政権が国連制裁の実行を求めたのに応じ、中国が本格的に動き出しています。

北朝鮮が今後どう行動するか。ロシアがどう動くかが焦点です。アメリカ軍は北朝鮮の新たな行動に対する準備を進めています。

米税制改革は賛否両論

トランプ政権と共和党が27日、共同で9ページにわたる税制改革案のフレームワークを公表しました。

焦点の法人税については、現行の35%から20%に引き下げるとしています。所得税については、区分を7段階から3段階に簡素化、税率を引き下げる案。高額所得者への減税はないとしていますが、パススルー税や相続税などで優遇、富裕層に恩恵となっています。また、アメリカ企業が海外に留保している利益を本国還流するいわゆるレパトリ税を一度だけ低税率を適用とするとしています。

ニューヨークタイムズは社説で、トランプ政権と共和党の税制改革案について、連邦政府の財政赤字を拡大させ、控除の一部廃止で中間所得層に冷たく、経済成長にも恩恵とならない案だと酷評しました。ワシントンポストは、減税分を補う財源の確保が示されず、完全から程遠い案だと伝えました。

一方、ウォールストリートジャーナルは、税制改革案について、全体的にウォール街や企業に恩恵となるものだと解説しました。ただ、個人所得税に関する案は失望的な内容だとしています。

共和党は、フレームワークを「たたき台」として、年末までの成立を目指します。

 

 

米Q2GDP、情報修正

アメリカ商務省が28日発表した28日発表した第2四半期のGDP確定値は、年率換算で前期3.1%増でした。改定値の3.0%増から上方修正されました。予想を上回りました。

テキサス州に甚大な洪水被害をもたらしたハリケーン「ハービー」、フロリダ州を襲ったハリケーン「イルマ」の影響で、第3四半期が勢いが鈍化すると予想されます。

 

 

ムーディーズ、英を格下げ

ムーディーズは22日、イギリスの長期格付けをAs1からAa2に一段階引き下げました。ムーディーズは2013年に最高位のAAAから格下げしています。

格下げの理由についてムーディーズは、ブレグジットがイギリス経済の重しになり、財政の建て直し計画が軌道から外れる恐れがあるとしています。将来の見通しを示すアウトルックは「安定的」としました。

外為相場見通し9/25-29 円、ユーロ、ポンド、オセアニア通貨

来週9月25日の週は、材料が豊富です。

アメリカでは、税制改革の議会での動きが活発化しそうです。今週のFOMCは予想以上にタカ派的でしたが、来週も引き続きFRBの金融政策が相場に影響しそうです。イエレン議長とニューヨーク連銀のダドリー総裁のほか、5人の理事や地銀総裁が発言する機会があります。

北朝鮮問題への懸念がありますが、相場の耐性がついてきていて、新たな動きがあっても相場の動揺は限定的、一時的になる可能性があります。ドル円は底堅い展開が予想されています。アメリカの税制改革への期待が高まれば、113円を超えてドルが対円で上昇する可能性があるとの指摘があります。

ユーロに関しては、24日のドイツの選挙が影響しそうです。メルケル首相率いるCDUが勝利するとの予想されています。波乱があればユーロが急落する可能性がありますが、確率は低くそうです。ただ、予想通りメルケル首相が4期目を果たしても、ユーロドルの上げは限定的になるとの見方があります。マーケット全体でドルが買われる可能性が高いと考えられているためです。

ポンドは22日の取引で売られました。メイ首相のブレグジットに関する演説を受け、失望感が広がりました。来週は、28日のイングランド銀行のカーニー総裁の講演、翌29日のブロートベント政策委員の講演がポンドに影響しそうです。

NZドルは、来週大きく動く可能性があります。23日の議会選挙で接戦が予想されています。イングリッシュ首相率いる与党の国民党が勝てば、NZドルが上昇することが予想されます。ジャシンダ旋風で労働党が予想外に第1党になれば、先行き不透明感からNZドルが急落する可能性が指摘されています。来週はまた、ニュージーランドの中央銀行が政策金利を発表します。金利に中立な声明が発表されると予想されています。

豪ドルは今週末、S&Pが中国を格下げしたことが嫌気され軟調でした。来週は、目だった材料はありません。マーケット全体の動き、特にドル相場に左右される展開が予想されます。

 

トランプ政権の元戦略官、中国共産党ナンバ−2と極秘会談

トランプ大統領に解任されたホワイトハウスの元首席戦略官のスティーブ・バノン氏が、習近平国家主席に次いで中国共産党ナンバー2と極秘裏に会談したとフィナンシャルタイムズが報じました。

バノン氏は、講演のため香港を訪れた後に会談しました。超保守派のバノン氏は、解任された後、中国と経済戦争が始まると主張していました。

トランプ政権は、鉄鋼やアルミニウムなどの貿易で中国に制裁的な関税をかけることを検討しています。トランプ大統領は11月に中国を訪問予定ですが、その先遣隊としてロス商務長官が今週、訪中する予定です。

富豪政権はちょっと違う

日本では、公金を私的に使った、もしくは税金で贅沢な旅行をしたなどの問題が時々おこります。国会議員、地方議員、知事に至るまで。

アメリカも同じ。財政赤字の州や市の幹部が高給を受けとっていることがニュースになることが少なくありません。連邦政府の閣僚に関しても、公金を無駄使いしていないか厳しく問われます。

トランプ政権の閣僚は現在、公費をめぐり監査を受けています。その中で、いくつかわかったことがあります。

例えば、デボス教育長官。民間機を使っていないことがわかり問題になりました。調べてみると、出張には個人が持つプライベートジェットを使っていました。その経費は一切請求せず、宿泊代を含め旅費を請求していないことがわかりました。ワシントンポストが伝えました。

デボス長官の父親は、大手自動車部品メーカーの創業者でビリオネア。その遺産を引き継いだ長官自身もビリオネア。さらに夫は、アムウェイで巨額の富を築きました。

ただ、ボディガードなど警備費用が異常に高いこともわかりました。就任後8カ月ですでに800万ドル(約9億円)近くに達しています。

警備費用をめぐっては、トランプ大統領とファミリーにかかる費用が多額になっています。トランプ政権は、歴代で最も富豪が多い政権。旅費などの細かい経費ではなく、警備費用が異常に高いという特徴的な現象が起きています。